こんにちは、華代です。
不動産投資というと国内でと決めつけていませんか?
実は海外でも不動産投資ってできるんです。ただ海外の場合、日本と勝手が違うので戸惑ってしまいますよね。
日本で投資用不動産を購入する場合、投資ローンを組み、家賃収入で月々のローンを少しずつ返済していくというパターンが一般的です。
一方、海外の不動産を購入する場合は、国内のようにローンを借りるのは容易ではないため、現金で購入するケースやローンを借りる場合も頭金を多く入れることが必要となってきます。
そこで今回は海外不動産投資を始めるにあたって、物件の価格や諸費用、ローンを借りる場合の頭金、ローンを利用する際の注意点などについて調べてみました。
後編です。
海外不動産購入でローンを利用する際の注意点
海外不動産購入でローンを組む方法はおもに2つあります。
①現地の銀行から借りるか
②国内の金融機関を利用するか
です。
それぞれに注意点があるので解説していきます。
現地の銀行を利用する際の注意点
海外不動産を購入する際に住宅ローンが組める海外の銀行はいくつかありますが、金利が高く、頭金を購入金額の数割分ほど用意する必要があります。
経済成長が著しく高金利となっている国で組むため、住宅ローン金利も高めの設定です。
また頭金が多い理由には、海外での不動産への融資が「ノンリコースローン」であることが挙げられます。
ノンリコースローンとは、投資物件の収益から銀行が返済原資を回収するもので、担保価値が残債を下回らないように常に銀行がチェックします。
そのため、残債と担保価値の比率をできる限り低くするために、融資限度額は低く設定されます。
その代わりに、返済が滞った場合でもローンの残債は残らずに物件を没収されるだけなので、利用者にとってはリスクが少ないという特徴があります。
例えば海外不動産で融資を受けやすいHSBC銀行でマレーシアの不動産購入時に融資を受ける条件は、以下のようになっています。
「マレーシアのHSBC銀行で口座を開設20万リンギット(約527万円)以上の預金をして、プレミアム会員になる融資限度額が物件購入金額の最大85%」
マレーシアの場合は、現地銀行でも非居住者である外国人が住宅ローンを利用することができます。
ただし、融資限度額は購入価格あるいは評価額の低いほうに対して50%までとなります。
支払いスケジュールは、頭金50%のうち、10%を売買契約時に、残りの40%を最初の工事完了通知時に支払う形となります。
なお、現地銀行でローンを組む場合は、為替による影響を受ける点にも注意しましょう。
ローンの契約を結んだ時点から円安に振れると、実質的な支払額が増えるリスクがあります。
国内の金融機関でローンを組む際の注意点
現状、日本で海外不動産の購入時にローンを組める金融機関は限られています。
例えば「日本政策金融公庫」は海外不動産に対して融資をしていますが、その条件は厳しく設定されています。
基本的には「法人としてすでに不動産賃貸業を行っている」こと、「海外展開する必要性をきちんと理由付けできる」ことが条件です。
そのため、初めて不動産投資を始めようと考えている個人の方が、日本政策金融公庫に海外不動産の融資を申し込むことはできません。
ただ海外不動産の購入に使えるローンを提供しているのが「オリックス銀行」です。
こちらは国内で所有する不動産を担保として融資をする形となり、そのお金を海外不動産の購入資金に充てることができます。
いわゆるフリーローンとしてお金を借りることになります。
なお、融資条件として「国内で担保にできる不動産を所有していること」と「物件の対象となるエリアが限定されていること」が課題になります。
担保対象となるのは、価値の高い首都圏・近畿圏・名古屋市・福岡市の居住用不動産です。
このように国内で海外不動産の購入時にローンを借りるのは難しいですが、不動産会社が開催しているセミナーに参加すると融資付けに関する相談に乗ってもらえることがあります。
現金を多く用意するのは難しいという方は、検討してみると良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
海外の不動産投資には資金繰りからエリア選定まで国内とは違った制約があり、条件が厳しくなる場合が多いようです。
しかし全く手がつけられないわけでもなさそうなので条件をクリアできそうであればチャレンジしてみてもいいかもしれません。
下調べはしっかりと行った上でやってみてくださいね。